レイト インタビュー

コチラが先日オンエアした<レイト>のインタビューになります。

久々にHIP-HOPの魅惑に引き込まれた稀にみるアーティスト。

11年目を迎える放送史上「最強の電波の悪さ」で、僕はトラウマになっている内容です。

或る意味では彼の音楽性と共通点なのか?とポジティヴに捉えてますけどね(笑)それではギリギリの聞き取りですが楽しんで下さい。

Interview. レイト Interviewer. 遠藤博美(SIDEMILITIAinc. 代表)

 

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● レイトさん、はじめまして!

 

  レイト

はい。

 

● (ちょっと意外な空気感で驚きながら)本日は宜しくお願い致します。

さて、ラジオの出演って多いんですか?

 

  レイト

2回目か3回目だと思います。

 

● そうなんですね!貴重な1回という事で、今回は非常に楽しみにしていたので宜しくお願い致します。

 

  レイト

宜しくお願いします。

 

● それにしても去年にレイトさんを知って、久々に国内内外を含めたHIPHOPのアーティストの中でも非常に興奮したんですね。

何が興奮したかと云えば影響下の見えない新しさです。

ちょっと矛盾しますが、全ての事柄で根本的に僕は「純粋に新しいものは存在しない」と思っています。

「何かかしらの影響」が有って初めて何かが生まれると思っています。

しかしながらその複数の影響下の中で「個人の体内でマッシュアップ」され、其処から発せられた物は「純粋に新しいもの」と捉えます。

何の影響かがハッキリと読み取れてもそれは「やはり新しいもの」と捉えます。

ココまでは理解して貰えますか?(笑)

 

  レイト

ハイ。

 

● さて、其処で質問です。

ROCKの世界では日本から世界にヴィジュアル系と云う新しい世界が認められつつ有ります。

国内と違い逆に海外の方が差別無く支持を受けている/捉えてくれている感じです。

 

  レイト

はいはい。

 

● 初期では無く、今のヴィジュアルと認知されるバンドにエルヴィスやビートルズ、はたまたレッドツェッペリン等の伝統的なロックを感じる事は有りません。

日本の生んだROCKの新しい提案だと思います。

寧ろ初期から続くヴィジュアルのシーンの影響を受けつつ、色んな影響をマッシュアップした感覚なんだと思う訳です。

 

  レイト

あぁ!はい。

 

● で、HIP-HOPです。

レイトさん…勿論、僕の中では<THA BLUE HERB>というアーティストの存在は非常に国内のシーンでは衝撃だったと思うのですが、

それ以降に、同じ様なインパクトの新しいものを<レイトさん>に感じた訳です。

 

  レイト

おぉ…(恐縮した感じの声でした)

 

● 凄い興奮した訳です。

つまりこういう表現は適しているか分かりませんが、先程のヴィジュアル系同様に日本から生まれた新しいHIP-HOPって感じた訳です。

長くなりましたが、今回は基本的にこのテーマが有ったからこそ、興味を持ちインタビューしたいと思った訳です。

この意見についてどう思いましたか?

 

  レイト

う~ん…色々と理解はしましたけど、ヴィジュアル系が認知されて世界に認められているのは、僕もインターネットを通して知っています。

僕も…僕がどういうものに影響を受けたのかが見えないってのは、凄い『面白いなぁ』と思います。

僕は影響をやはり受けて創っている側なんで、「ココはこの影響が」ってのがハッキリしていて…

そういうのが聴く方によって全然違うものとして受け入れられるってのが驚きでも有り、そういうのを期待して創っている部分も有るので…

 

● 凄い原始的な質問ですけど(笑)

人によっては「HIP-HOP」ってすらジャンルと思っていない、分からないって方も多い気がするですが、どうなんですか?

 

  レイト

あぁ!そうですね。

『これはもうROCKだ!』みたいに感じて貰っているって事ですよね?

 

● はいはい。

 

  レイト

あの…ミニアルバムはわりとギターとかROCK的な要素を入れて制作したんですけど、それを出す以前から『姿勢がPUNKだ!』と…

 

● うんうんうんうん。

 

  レイト

…………

 

● (あれ?)そういう事が有ったと?(笑)

 

  レイト

有りました。

 

● そうなってくると日本では、「ジャンルの線引き」がハッキリしていた方が好みの人種って有ったりするじゃないですか。

『どっちなんだ?』って分からない時って、オーディエンスや音源を聴いている人達って戸惑う訳じゃないですか?

今の時点で<フジロック>に出演するなど、多種多様に共演していると思いますが、やはり<レイトさん>の中では「HIP-HOPの世界」が1番居心地が良いんですか?

 

  レイト

ライヴの時とかはやっぱり、そうですね…ROCKとかのステージでライヴをすると「変わった目で観られる」感じなんですが…それも面白いんですけどね。

居心地の良さでいうと、HIP-HOPの…出演者全員がラッパーだったりの方が…まぁ、なんか…(笑)

 

● 居心地が良いと。

 

  レイト

はい(微笑)

 

● ではですね、世の中が「無難を好む様」になり、「ポピュラリティーと金持ちを格好良いと捉える時代」となって、可成り経つと思うんですよ。

以前はその辺ってアンチテーゼ的な感じだったじゃないですか?格好良い事の対義だった訳じゃないですか。

今は語弊を招くかも知れませんが、大雑把に言えば「誰もが知っているアーティストが1番格好良い」「金持ちの成功した人が1番格好良い」って捉える時代だと思うんですよ。

これは僕の意見です。

その世界とは「真逆なリリックとアートワーク」のレイトさん。

貴方の視点で捉えている今の世界はどのように見えていますか?ツアーで地方と首都を行き来するからこその「国内の見え方」を教えて下さい。

 

  レイト

日本という国についてですか?

 

● まぁ…う~んと、先程、一例で出た「無難」って言葉についてですかね。

無難って本来は真ん中を位置する言葉なのに、何故が今は上を位置していると感じているんですけど…

 

  レイト

……そうですねぇ…◎△?▽◇(電波が完全に死亡してます)

 

● もしもし!レイトさん、レイトさん!ちょっと待って貰って良いですか?

現在、非常に電波がブチブチで『◎△?▽◇』となり大事な部分が聞こえてないんですけど(苦笑)

 

  レイト

マジですか?

 

● もう一度良いですか?

 

  レイト

はい。スミマセン………無難、無難…無難な道を選んで生きている人ってのは僕の凄い周りにも多くて、就職で公務員になったヤツとかも多くいて、身近に感じている事ですけど。

逆に音楽をしている人達がより輝いてみえるのかなとも思います。

 

● あぁ!成る程。反比例というか。

 

  レイト

はい。日本全体と考えると僕はまだ大き過ぎて『僕はこう思う』って言えない段階だと…自分が未熟者に感じてしまって。

 

● ほぉ。

 

  レイト

あと、お年寄りが多くて「上の世代」に凄い圧迫されている感が凄い…

 

● あぁ!成る程!単純に色んな意味で寿命が延びて、現役が続いているって事ですよね。

会社でも政治家もそうですけど、「居座っている」って事ですよね?そんな圧迫感を感じると?

 

  レイト

はい。

 

● ちょっと突っ込んだ話ですけど、それは「音楽の世界」でも感じる事ですよね?

上の世代が居座っているからこそ『そのスペースを開けてくれよ!』みたいな。

 

  レイト

それについては感じた事は無いですね。特に自分がやっているタイプで『この人に似ているじゃない?』って言われる事が少ないので…

 

● 少ないですよね(笑)

 

  レイト

<SHINGO 2>さんとかは、たまに『似ている』って言われた事が有りますけど、だからって『其処をどいてくれ!』って…(笑)

 

● ギャハハハハ(大笑)

 

  レイト

そんな風には思わないですね(微笑)

 

● リリックでもそうですが、タブーって人に因りますよね。

レイトさんのタブーってどんな事ですか?タブーって有りますか?

 

  レイト

僕のタブーですか…僕もやっぱり人と接する時は「この人の何処のボタンに触れてはいけないんだ」って分かっている時は、触れない様にします(微笑)

 

● クックックック(笑)

 

  レイト

(初めての人だったら)触れないで、それが何処なのか?を探って、接する部分は有りますね。

 

● ですと、音源を聴きますが「特定の誰それ」ってのは有りませんが、ある種そういう「良くはないボタン」に触れる事が有る訳じゃないですか?

作品として/ライヴとして。それとこれとは別って捉えているのですか?

 

  レイト

普段が「そう」なんで、エンターテインメントとしては「普段、口にしない様な事」を……

多分、殆どの人が僕と同じ様に普段はタブーを犯さない様に生きていると思いますので、お金を出して買う/参加する様な事には「特別な時間」なので、そうとこは「アリ」かなと……

「アリ」かなというかそういうのを敢えて楽しもう…

こういう音楽だからこそ、その部分をピックアップしていますね。

 

● という事は、レイトさんの中で「作品の中ではタブーは存在しない」って感覚なんですね?

 

  レイト

そうですね、変な影響とか普段自分がしない事とか…はい。

 

● なるほど。それが印象的なリリックに繋がる訳なんですね。

では、音楽がデータで手に入る時代で、音楽業界が苦しいと云われいます。

代わりに現在テレビ業界でのトップのカルチャーであるのはお笑いです。

ですが、そのわりに芸人さん達ってバンドみたいにツアーをしませんよね?営業は有ったとしても。

まぁテレビの方が事務所にとって利益的にも効率的にも良いからなのは理解していますが。

でも、これだけの注目浴びている状態に不思議です。

それにより地方のライヴハウスで高校生などのアマチュアが、例えばコントや漫才のコピーでもオリジナルでも良いですけど、頑張ってチケット売ってステージ立つって余りないですよね。

バンドブームの時と一番の違いはココなんです。

 

  レイト

そうですね!

 

● そして僕は思う訳です。音楽の世界でも「HIP-HOPは言葉を操る文化」です。お笑いもその点は一緒です。

実は同じ音楽のロックバンド以上に近いのかも?しれないと思ったんです。

 

  レイト

はい。

 

● その点でも音楽シーンの次の活性化は実はHIP-HOPが突破口なのか?と。

これについては、どう思いますか?

また、その点を踏まえて言葉の使い方や話方など、凄いリスペクト出来る芸人さんはいらっしゃいますか?

 

  レイト

お笑いの方でリスペクトですか…(微笑)

 

● コントでもストーリーを持って創る方もいらっしゃいますよね?

 

  レイト

あぁ…先ず「お笑いの文化」がヒットして、もし音楽界の中でHIP-HOPが1番近いのではないのか?って、突破口になるのではないか?って視点は初めて聞きましたし、HIP-HOPのライヴでも曲って訳では無いですが、フリートークとかで「笑い」が魅力の一つだったりする方もいるんで…『確かに…』って思いながら今の質問を聞いてました。

 

● ウンウン。

 

  レイト

で、お笑い芸人さんの中で印象に残っている方っていうのは<アンジャッシュ>とか…<アンジャッシュ>の一方の方が一人でやっているのも有ると思うんですけど、

自分で事前に写真等を撮っておいて「一人コント」みたいにやっている時が有るんですけど、その時の被せ方とかはHIP-HOPの被せ方に近いニュアンスが有って…

一人だけで周りの景色とかも見ている人に想像させて、笑いだけではなく、教訓的なメッセージ性が有ったり…

まぁ、そんなにリスペクトするってまでの方はいらっしゃらないですけど、テレビに出演していて名が知れている方の殆どは『凄いな』と思います。

 

● そうですよね。実力が有ってテレビに出る訳ですからね。

分かりました。次の質問はですね…僕は最近、本屋さんに行くと、「あの当時に味わった雰囲気やワクワク感」を感じれます。

それはレコード屋さんと一緒なんですよね。

発見するぞ!/発見されるぞ!って匂いが充満している気がするのです(笑)。

何となくレコード屋さんのアングラ臭が今は本屋さんにも感じるんです。

これはネット社会になってから初めて気付いた事です。印刷の匂い/数多くのジャンル/ネットで手に入るのにそれでも店舗に来てしまうコアなファン達。

僕にとっては凄い居心地の良い空間です。

さて、レイトさんにとって居心地の良い空間って何処ですか?

 

  レイト

レコード屋さん…

僕、最近東京に来たばかりで<DISC UNION>とか入って、普通にレコードが一杯有って、そのレコードのジャケットのデザインで面白いのが沢山有って…

 

● はいはい。

 

  レイト

それを友達と一緒にゴソゴソと触っているのが楽しいですね。

 

● 捜しているのでは無くて、触っているのがですね(笑)

 

  レイト

クックック…

なんか面白いのが無いかなぁ~って。

 

● レコード屋って本当に独特の匂い(コレはレコードの実際にヴィニールの匂いって事です)がしますもんね!

 

  レイト

金沢に居た時なんかは、「~屋」とか「本屋」とかでは無くなってしまうんですけど、家が海の近くだったのでビーチにいると凄い落ち着きましたね。

 

● 落ち着くというよりか、良いアイディアが浮かんだりも有ったのですか?

 

  レイト

そうですね、其処で詩を書いてみたり…

 

● 成る程ね。では、レイトさんが創る音楽と共通する様な雑誌/書籍って有りますか?

その本を体験している人達に聴いて貰える新しい切っ掛けココで生まれるかな?と考えての質問です。

勿論、本に限らず映画や場所でも何でも良いですけど。

 

  レイト

……そうですね

……本だと自分が読んで育ったから影響が出ていると思うんですけど、アメコミで<SPAWN:スポーン>が凄い好きで、台詞とか以外にもナレーション的な部分が暗くて好きだったんです。

 

● テレビアニメではなくて「漫画」の方ですか?

 

  レイト

はい、そうです。

 

● 珍しいですよね。何歳くらいの時に読んでいたんですか?

 

  レイト

小学校の時です。誰もいませんでしたね。

 

● そりゃそうですよね!

相当に変わった子ですね(笑)今でも読むとフィードバックというかフラッシュバックというか、顔がにやけてしまいますか?

 

  レイト

そうですね。なんか自分の作品のダークな部分…原点に近い感じがしますね。

 

● へぇー!!ストーリ-もそうですけど、可成りの数のキャラが存在しますし、日本国内でもフィギュアは凄いヒットしましたよね。

そういったヴィジュアル面も含めて『格好良い!』って印象だったんですか?

 

  レイト

そう…ですねぇ。

ヴィジュアル的にはグロかったり、ちょっとダサイんじゃないか?って感じてましたけど、其処よりも「文章」の…僕が読んでいたのは日本語版でしたけど、

「言い回し」とか「表現方法」が当時、他の小学生が読んでいた<シャーロックホームズ>とか、そういう作品には無い「地獄に黒い薔薇が咲いた」とか表現が凄い新鮮で好きで…

絵とかよりは「言葉」とか「ストーリー」ですね…『家で少年が…』とか。

 

● 日本の暗さとアメリカの表現する暗さって全く違いますよね。

邪悪さの表現が違いますもんね。

闇の部分を追求したりとか…主人公なのにこんなに病んでるの?って(苦笑)

 

  レイト

そうですね(微笑)

 

● レイトさんのファンの方は是非。

僕も読み返したくなりました。

それでは、今回の特集でレイトさんを初体験した方達にメッセージをお願いします。

 

  レイト

僕のやっている音楽を聴いて貰えれば感じて貰えると思うのですが、暗い部分が多かったりネガティヴだったり不安な気持ちを歌っている部分が有ります。

それをただのダークファンタジーと捉えて聴き流す事も出来るとは思うんですけど、これを聴いて実際に反応してくれる人達を僕は実際に何人も逢っているんです。

そういう人達は本当に辛い事を抱えている人達で。それでも『人生を楽しんで生きたい』って気持ちが、逢って話してると凄い感じるんです。

僕の音楽を好きな人は普通にベーシックに楽しんで貰えれば良いし、こういう音楽は無理って方には「こういう方達(実際に苦しんでいる方)が実際にいるんですよ」って事を知って貰えれば良いかなって思います。

 

● 有り難うございます。

まぁ…今回のレイトさんのインタビュー今までの仲でも相当に電波が悪いですね。

今日の放送は聴き取れた方もいらっしゃると思いますし…車で聴いた方だと騒音で……レイトさ~ん(苦笑)

 

  レイト

クックックック(苦笑)

 

● 次回は電波事故のないスタジオで語って貰えたらと思います。

今日は本当に有難うございました。

毎回好例ですが今日のインタビューの感想を教えて下さい。

 

  レイト

先ず遠藤さんの声を聞いた時に……

なんか気持ち悪いかもしれないですけど「凄い良い声の人だな」と…

 

● 有り難うございます!!(大笑)

 

  レイト

それから考えが…凄い新鮮な考えを教えて貰った様な気もします。

インタビューなんですけど勉強になりました。

 

● 毎回感想を聞くのって「今後の糧」ってのと「自分への栄養」が欲しくて、毎回イヤラしく聞いているですよ(笑)

 

  レイト

クックック(笑)

 

● 最後に曲紹介して欲しいのですが、僕はこの曲でレイトさんを知ったので、凄い思い入れが有る曲なんです。

レイトさんから曲振りして貰っても良いですか?

 

  レイト

ファーストアルバム「明日など来るな」から、ネガティヴな事ばかり色々歌っている曲ですけど、それでも頑張ろうってメッセージを込めた「馬鹿な奴」です。どうぞ。

 

 

 

 

 

 

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